行政への申請だけ?
行政書士の第一の仕事は、お客様と行政の橋渡しをすることと言われます。
許認可を得るために行政に申請するのですから、確かにこれも橋渡しとは言えます。
ただ実際のところ、これだけですと何かあまり値打ちを感じられないかもしれませんね。
申請までのやりとりの積み重ね-プロセスこそ業務の中心
許認可申請には大概、マニュアルや手引き書が用意されています。ここには申請するのに必要な条件や段取りが書かれています。申請者なら必ず充たさなければならない基本的な内容です。
一方で実際の申請者は多種多様です。それぞれに特殊な事情があり、マニュアル等の条件に簡単に当てはまらないケースがあります。 行政書士にご依頼のある案件は、このようなケースが相当あります。
マニュアル等には、これら特殊な事情に必要な条件の充たし方や段取りは載っていません。その全てを載せることなどできませんし、載せ様もないです。
また土地や建物に関わる許認可のように、複数の行政が審査するものもあります。時には行政の認識の違いもあります。
許認可の取得を左右する非常に重要な法令上の用語について、実際の場面で行政ごとに意味するところが微妙に違ったり、どのように違うかがはっきりしていないこともあるのです。
通常の案件であれば問題にならずに済むことが、特殊な事情ゆえに問題となり整理・解決しなければならなくなるということです。
これを放置すると最悪許可が取れないおそれがあります。
あちらの行政では○でもこちらで×ならば、結局許可はおりないのです。
この事態を回避するために私は、意味するところのズレや不明点等を整理・提示し、行政と調整しながら許可取得の段取りを進めて行きます。
このやりとりの積み重ねープロセスこそが橋渡しであり、行政書士の仕事の肝と実感しています。